Friday, May 31, 2013

フロリダに到着

セントトーマス島を午後4時過ぎに出発して2時間半ほどでフロリダ州のフォート・ローダーデールに到着した。空港には今回の新しい仕事を紹介してくれた知り合い夫婦が迎えに来てくれた。彼らは以前、私達と同じ時期に同じモデルの船でチャーターの仕事をしていたが、今はヨットブローカーのような仕事をしている。

キャプテンとクルーとして働くので、船にはその日から寝泊まりする心づもりで来たが、船はまだそれができる状態までいっていないという。最初の話しでは、6月10日頃にバハマに向けて出発予定と聞いていたので、少し合点が行かなかったが、別に異存もなしで、飛行場から今夜の宿に向かう事にした。

途中で夕食を済ませ9時半を過ぎて着いた家は個人の貸し家だった。少し古いながらも手入れが行き届いており居心地の良い家だった。前日には船のオーナーと彼の義弟も到着していたが、彼らは外出中でその日は会えなかった。まぁ、とにかく明日、という事で、少し緊張気味ならがゆっくりと眠った。





Wednesday, May 29, 2013

タクシーとフェリーと飛行機の中

ハリケーンのシーズンに3、4ヶ月留守にする愛艇。ブームを含めたデッキ上の物は殆ど全てキャビン内に移動させ、強風でカバーが吹き飛ばされないようにしっかりとロープで縛り付け準備オーケー。さぁ、フロリダに移動です。




翌朝9時過ぎに馴染みのタクシー運転手のCJが迎えに来てくれた。今回は真っ赤なペンキがずいぶん目立つ車を運転している。彼は口数は少ないけど親切なドライバーです。



マリーナから15分程でフェリー乗り場へ到着。イギリス領なので荷物を預けて税関をチェックアウト。10時半の出発までには余裕、と思っていたら、フェリーは10時出発に変更になっていた。ボートを置いていくのでその手続きが残っており、やおら焦ってしまった。全く!遅れる事は良くあっても時間が早まるとは。でも、これもたまにあるらしい。

セールボートとは違って、さすがにフェリーは早い!



それでもトトーラ島のソーパーズホールからセントトーマス島までは50分程はかかった。フェリー降り場のすぐ横にはこれから飛び立つ水上飛行機が離水(?)準備中だった。




飛行機の時間まではかなり余裕があったので、空港行きのタクシー乗り場に荷物を預けてゆっくりランチにしようと思いすぐ近くのフレンチタウンに行ったら、祭日と重なってお目当てのお店は閉店。仕方が無いので代わりに開いていたコーヒーショップでサンドウィッチとソフトドリンクの簡単ランチ。





3連休の最終日とあって飛行場はかなり混んでいた。初めて乗るSPIRIT航空は奥まった箇所にあり、そこもやはり混んでいた。



150人位乗れる飛行機はほぼ満席。乗り込んだ時に加湿器から霧が出るように、もやがかかっていたのにはちょっとびっくりした。



離陸を待ったいる間に、近くで何か聞き慣れない不思議な音がしていた。ハッ、ハッ、ハッ、ハッというか、ウッ、ウッ、ウッ、ウッというか。何だろうとボブに聞いたら、飛行機の音かな?と言う。いゃー、こんな音は聞いた事ないし、それが飛行機から出る音だったらもっと心配。その変な音は飛行機が空中に浮かんでもしばらく続いていた。そのうちそのリズム音が動物では?と思って再びボブに確かめた途端、ふたりで「犬だっ!」と声を揃えた。

そう言えば、3人席の空いていた窓際の席に後から来た男性が、荷物を前の人の席の下に半ば無理矢理押し込んでいた。何故上の棚に乗せないんだろうと思っていたらこういう訳だったのか。「そのバッグには犬がいるの?」と聞くと、「そう、チャイニーズパグ」と答え、小さく開いたバッグから覗いている顔をこちらに向けて見せた。あの不思議な音の正体はこれだったのかと納得。それにしても可哀想にかなり心細そうなうめき声だった。私と同じで飛行機は苦手なんだね。

Sunday, May 26, 2013

プラン変更

6月2日からボブのセーリングクラスの仕事が入っているので、天候を見てセントビンセント島へ航海する準備をしていた。そこへ、別の仕事の話しが入った。新しいカタマラン船のキャプテンとメートとして、オーナーとその家族達を3ヶ月程かけてフロリダからトリニダードまでクルージングに連れて行くという仕事だ。その上、料理は自分達でやるという。

私達もできればふたり一緒の仕事をしたかったので、昨年の9月にチャーター船の仕事を辞めた後も良い船があればと捜してはいた。日本に帰国している間に話しがひとつあったのだが、書類審査の後、近いうちにスカイプ電話で面接をという所まで行ったものの、その時はこちらが移動中だったり、ちゃんとしたインターネット接続がなかったりで、結局、他の人にその仕事が行ってしまった。だから今回の話しは待っていましたとばかりにOKをした。

そうなると、愛艇をどうするかが問題だ。ハリケーンシーズンに入るので、できれば去年と同じようにグレナダまで持って行きたいと思ったが、すぐにでも来て欲しいという先方の意向だから日にちが無い。セントトーマスから直行で行けば4日では到着できるけど、天候も最適とは言えないし、南下するにしてもそれなりの準備が必要だ。と思い悩んだ末、バージン諸島の中のマリーナや陸揚げできるボートヤードを当たってみた。その中から、一番近くて設備も安心できるTORTOLA島のNANNY CAY MARINAのヤードに空きがあると分かった。このマリーナは随分前から予約しないと入れないのにラッキーだった。

そして、5日前からこちらに来ている。最初の2日はマリーナで過ごし、その後はマリーナ内のキッチン付きホテルに宿泊。上架の前後にはいろいろな作業があるし、今回はハリケーン時期にハリケーンの通り道となるマリーナという事もあって、多少余裕を持って準備が必要と思ったからである。愛艇は3ヶ月間トリニダードで整備をしてから5ヶ月しか経っていないのに、また陸揚げするのは可哀想であるが、生活のためには仕方ない。明日の飛行機で出発なので、丁寧に片付けて、しばらくまたさようならです。










遅ればせのハッピー・バースデー

ボブの誕生日は5月、私の誕生日は4月でその時は帰国していた。だから両方の誕生日をかなり遅ればせながら合わせて祝った。Grande Cruというセントトーマス島、シャーロット・アマリーのウォーターフロントにあるワインバー&レストラン。ここのバーは小さめながら、腕の良いバーテンダー達がいて料理も美味しい。

前回ここに来たのは去年の7月。その時はボブの両親とお姉さんが、私達がクルーとして乗っていたカタマラン船に遊びに来た時だった。去年までは1週間のチャーターが終わった後にたまにここに来ていた。だからマーティーニを飲むのも10ヶ月ぶり。ひんやり冷たいマーティーニをゆっくりと味わった。しばらくぶりに見るバーテンダーは髪が伸びていた。何でも、友達3人とだれが最後まで切らずに耐えられるかの我慢比べだそうです。





誕生日のその日は、南アフリカの友人達に誘われて、自家製ソーセージのディナーだったので、二人での夕食は翌日、錨を下ろしている場所からディンギーでやってきた。今日のバーテンダーは女性で薦め上手。サンセール(Sancerre)という私達が好きな辛口の白ワインをグラス売りしているというので、これは飲まざるを得ない。で、ハッピーアワーのカクテルの後、2杯ずつ飲んでしまいました。





食事は、前菜にビーツのサラダとムール貝のワイン蒸しの2品。メインはグリルした帆立とタコいりサラダをふたりで分けて食べた。3品とも白ワインと合ってとっても美味しかったです。生野菜がたっぷりだったので、食べた後もすっきりと罪悪感ナシ!




Saturday, May 25, 2013

南アフリカ風ソーセージを食す。

クリスマスコーブから1時間半かけてセント・トーマスの首都シャーロット・アマリーまでやってきた。ここにいつも停泊しているのが友人夫婦のピーター&デビー。彼らには私達が去年の7月にこちらを離れてトリニダードまで行って帰ってくるまで10ヶ月程会っていなかった。私達が戻ってきたと知るとすぐに遊びにおいでと連絡があった。地上にいる友人とはなかなか会えないが、船同士だと比較的会いやすい。

彼らが以前クルーとして働いていた船は売りに出されたので、今季は別の船に乗っている。今回はピーターの弟が南アフリカから遊びに来ており、その彼が釣ったマグロもあるよとの事。そして、メインは南アフリカスタイルの自家製ソーセージ。ピーターは殆どお肉しか食べないので、彼らは色々な料理方法を知っている。バーベキューにしたソーセージは特製のソースをつけてパンに挟んで食べるだけのシンプルなスタイルだが、これがまぁ美味しい。そのせいか今回はマグロの刺身がいまひとつ人気が無かった。

集まったのは私達以外には南アフリカ人が4人と、招待するのが大好きなピーターが、直前に声をかけたイタリア人のミケランジェロ(マイケル&アンジェロ)のふたり。彼らはヨットレーサーで、えらく早そうな船に乗っている。すぐまたチャーターが始まるというのにも関わらず、相変わらずもてなし上手な二人です。














やすらぎのクリスマス・コーブ

SAGA HAVENを出発です。3週間前までは無かったという、赤と緑の新しい航路標識が立っていた。出入りが複雑で難しいこの水路もこれで結構楽になったようです。




やっぱり、風が気持良い!ふたりとも気分が浮き浮きします。



行き先は20分程離れた大好きなクリスマスコーブ。ここでボブは船底の付着物や汚れを落とすのに1時間半程かけてやっていた。その間、私は久しぶりのスノーケリング。浮いているだけで心安らぐ時間です。



気分が爽やかになったところで、気合いを入れて船内掃除。寝室のクッションも埃をはたき、数時間干した。おかげでポカポカと気持良い!、を通り越してちょっと熱い。


カリブ海に戻ってきました。

カリブ海のアメリカ領の島、セント・トーマスに1ヶ月半ぶりに戻ってきた。日本もニューヨークも思いのほか寒かったが、やはり緯度18度のこちらは暑い!まだ多少残っている時差ボケを太陽の熱で振り払う感じだ。ひと月遅れで日本に来たボブは、3週間近く留守にする間、愛艇をSAGA HAVENというマリーナに置いてあった。友人がそこから出入りするダイブボートの運転をしており、その彼がしばらく休みを取りたいというので、ボブも10日程その仕事を手伝った関係で、FRIDUR IIも同じマリーナに繋いでいた。

ここはハリケーン・ホールになる、かなりプロテクトされたロケーションで、回りにはマングローブが茂っている。波が無いのは良いが、その代わり蚊や虫がいる。だから、エアコンを入れて窓を閉め切らざるを得ない。そうなると、用事で外を出歩いている以外は穴蔵にいるみたいにずっと船内に籠ってしまう。これがちょっと息苦しい。やはり船の上ではコックピットに出て風に当たりたい。そんな訳でSAGA HAVENには早々にさようならをした。



Friday, May 24, 2013

ミニ倉庫

4日間のニューヨーク滞在で、夜は友人達と会い、昼間は何をしていたかと言えば、今回の主な目的である、貸し倉庫の整理に行っていたのです。2009年に長い間暮らしていたニューヨークを離れる時、できるだけの荷物を整理したとは言え、小さな船に持ち込めない物も多く、マンハッタンにミニ倉庫を借りていた。

預けっぱなしになっていた荷物を4年ぶりに取り出して整理後、どちらかの実家に送ったり、売ったり、あげたり、捨てたりして空っぽにするつもりだった。が、しかし、思い出の詰まった物をたったの4日で整理するのは無理だった。結局、いくらか捨てる物は捨て、まだ着れそうな服や靴はGoowillという古着を引き取ってくれる場所に持って行き、倉庫のスペースが少し空いただけ。そんな訳で目的達成は成らず、もうしばらく、マンハッタン・ミニ・ストレージにお世話になる事にした。





このマンハッタンのミニ倉庫とは別に、現在の本拠地であるセント・トーマス島にももっと小さい倉庫を借りていた。ここには、愛艇に関する荷物が置いてあった。古くなったロープやセール、いつかは使うかも知れないと思い捨てきれない部品のストックなど。

ところが、3月に南の島から8ヶ月ぶりに戻ってきたら、友人がその倉庫は持ち主が代わり、中身も全部処分したようだと教えてくれた。えっー!何の連絡も貰わなかったよ。それはちょっと無いんじゃない?とは言ったものの、あのオーナーであのいい加減さだったらさもありなんと納得。その倉庫はひなびた小さなンマリーナに付随していて、そこの事務所には人がいたりいなかったり。だから倉庫代を払いに行く時も前もって電話をしてから行っていた。代金を支払いに行きたいんだけどと留守電に伝言を残しても電話はかかってこない事もしょうっちゅうだったから、代金も前払いになったり後払いになったりと変則的ではあった。要するにいい加減。まぁ、それにしても何と言うずさんさ。大事な荷物を置いておかなくて良かった。

Thursday, May 23, 2013

チャイナ・タウンとリトル・イタリーで

ニューヨーク最後の夜は、マンハッタンをずっと下ってチャイナ・タウンとリトル・イタリーに行った。残りの日にちが無い事から2組の友人達を一緒に誘った。ドラマーの太郎さんとひとみさん夫婦、それに元ドラマーのボブ。このボブと言う名前は多い。因みにロバートの愛称だけど、何故ロバートがボブに?と今だ納得できない。まぁ、それはともかく、ボブとボブは昔ルームメート同士だった。ボブと奥さんのマージとは2月にセントルシア島で会う約束だったのが、私達の船のトランスミッションが故障して動きが取れず、やっと直って出発したら、悪天候で彼らが帰る日までに到着できず、結局会えずじまいでいた。

そこでニューヨークでという事だったのだが、彼らはその日が新しい家への引っ越し完了日で、夕方も業者が出入りしていて忙しい上に、奥さんのマージが足の怪我の後遺症でマンハッタンまでは来れず、残念ながら会う事が叶わなかった。太郎さんとボブは旧知の間柄で、お互いに何十年ぶりかの対面に喜んでいた。太郎さん達がチャイナタウンに近い場所に住んでいるので、美味しいお店を選んでくれていたが、丁度貸し切りパーティーで入れず、別の店に入った。でも、このお店も中華にしたらさっぱり味で美味しく、いっぱい食べてもすっきり感でまた来たいと思いました。

ただ、チャイニーズレストランらしく、食べ終えてひと息つく前に、追い出されるような形でお店を出た。まぁ、待っている人達がいてせわしないのでしょうがないのだが。そんなんで話し足りず、歩いてリトルイタリーに行き、そこでエスプレッソとデザートを食べながら、もう少しおしゃべりを楽しんだ。私は久しぶりに太郎さんのジョークで大笑いをした。うちのボブと太郎さんはジャズ仲間で長い付き合いだけど、私はボブに会うちょっと前に太郎さんと会っていた。というのは、ニューヨークでの最初の仕事がレストランのウェイトレスだったので、その同じお店で昼間太郎さんがバーテンダーのアルバイトをしていたのです。その頃から良く冗談を言って笑わせてくれた太郎さんは今夜も舌好調!古い友人は良いわー。