Wednesday, October 30, 2013

オートパイロットは元通り

注文したオートパイロット用のコンパスや電気ボックスは、予定を一日過ぎただけで無事に届いた。金属類の悪影響を受けず、船の中央部が適切な場所という事で、ヘッド(トイレ)のシンクの下に再度設置。以前のようにちゃんと作動している。これでひと安心。オートパイロットにはいつもお世話になっているので、これが無いと非常に困るのです。

そういえば、インド洋に浮かぶココス島でお会いした日本のヨットの船長さんが、着岸までも全てオートパイロットでやったいると言った時には驚いた。もう随分長い間舵を操っていないと言うのです。その時ボブが「そう言えば、田舎に帰った時も漁船の船長さんが同じようにリモコンで制御していたね」と言った。日本の優れた技術やサービスを考えたら、別に珍しくも何ともないのかなと思い、自分達が遅れているのかなと思った。

さて、ではそろそろ出発準備をと思った所に、バージン諸島でのチャーター客だった人からメールがあり、あの時は楽しかったからまたチャーターしたいと言う。こちらはもう同じ船には乗っていないが、数あるチャーター会社から船を借りてクルーとして案内する事はできる。その連絡やら船探しやらで少し滞在が延びている。こちらはフリーランスの身。仕事があるのは有り難いので嬉しい予定変更です。

そんな訳で毎日のようにインターネットをしに投錨地から「カフェオレ」というコーヒーショップにやってくる。ここには猫達も良く顔を見せます。小さな子供に追われて私達のテーブルの下に隠れたネコちゃんが上を見上げてます。









Monday, October 28, 2013

フェスティバル(Creole Day)

こちらセントルシアでは週末にクリオール・デーというお祭りがあった。ヨーロッパ系とアフリカ系の血が混じった独特の文化や言葉を持っているクリオールの人達はカリブ海の島々にも多い。クリオールと一口にいっても島により違いがあるらしく、彼らが話す言葉はまずもって解らない。でも、食べ物は食べて見れば分かる!メインのイベントは島の南部であったので、残念ながら行く事はできなかったが、土曜日にはいつもの青空マーケットだけでなく、マリーナのレストランなども出店していた。















私達が朝食と昼食両方を食べたのが、いつもお世話になっている洗濯屋さんのパットの料理。料理が大好きだというだけあって美味しい。朝はオーブンで焼いたパンに塩漬けのタラの身を細かく剥いたのと野菜が詰まったベーク。油で揚げるのが一般的(上の2枚の写真)だが、彼女は焼いた方が好きだとの事。どおりでスマートだわ。大鍋で作ったココティというココアドリンクと一緒に頂きました。









お昼はブイヤベース(グレナダではオイルダウンと呼ぶ)。豚肉や野菜や芋類が入ったごった煮のシチュー。これがボリュームも濃くもあって後をひく美味しさです。今度はこれに挑戦してみようかと心密かに思っています。








Friday, October 25, 2013

コンパス待ち

本当なら10日前にここセントルシア島を離れて南に向かっている筈だった。イヤ、実際に錨をあげてロドニー湾を離れた。が、その直後オートパイロット(自動操舵装置)がうまく作動しない事に気がついた。何と行きたい方向の逆に行ってしまうのだ。しばらく様子を見てみたが直りそうも無い。修理するにも部品を注文するにしても、他の場所よりはセントルシアの方がスムーズに行くだろうと1時間後に引き返して来た。

あれこれチェックしてもはっきりした原因が分からない。eメールとスカイプ電話で米国の西海岸にある製造元に連絡したら、どうやら付属のコンパスに問題がありそうだとの事。3年半前にも同じような問題があり、その時はコンパスと電気系統のボックスを送って修理してもらっていた。でも、今回はさすがに寿命もあるだろうし、修理して送り直してもらうのには時間もかかりそうなので、新しく注文した。そしてそれの到着を待っている所である。

天気も晴れていたかと思えば、たちまち雨雲が広がって土砂降りになったりと、いまひとつはっきりしない日が続いている。ハリケーンシーズン終了までには、もうちょっとだけ時間がかかりです。そんなこんなのこの頃、クッキー等を焼いたりしているが、まとまった時間があるのは嬉しいものである。




Sunday, October 20, 2013

月虹(げっこう)- Moonbow

10月18日の満月の夜。雨が上がった後に私の目を捉えたものがあった。虹!びっくりした。慌ててボブをコックピットに呼んだ。レインボー(Rainbow)ならぬムーンボー(Moonbow)との事。その言葉自体初めて聞くし、夜空に虹がかかるなど思いもしなかった。人生いくつになっても勉強です。日本語もそのまま月の虹。目を離すのが惜しく、また多分カメラには収められないと思ったので、映像は無しですが、インターネットで見つけた以下の写真をアップします。私達が見た月虹も形はしっかりしてましたが、色はこれほど鮮やかではなかった。それでも十分に感激しました。

 「月虹の写真集」


因みに私達が月虹を見たセントルシアのロドニーベイには、その数日前にフランス籍のクルーズ船が錨を下ろしていた。何と北極に行った後、今度は南極に向かうとの事。何か寒そうだけど、機会があれば行って見たいですねぇ。


Saturday, October 19, 2013

ニンニクのコンフィ(Garlic Confi)

最近、重宝しているのがニンニクのコンフィ。料理本を見て初めて作った。と言っても、とっても簡単。この本に載っているレシピは、オリーブオイル2カップにニンニク丸ごと8個を皮を剥いて入れ、弱火で40分程茶色になるまでゆっくり煮るだけ。それを冷ましてから瓶に入れておき、必要な時に使える便利な存在。作った直後はオリーブオイルの代わりに使ったり、サラダドレッッシングにしたりと何にでも利用した。タイムを入れるともっと香りが良くなるようです。船のキッチン(ギャリー)でできる料理が多く載っているので、度々お世話になってます。


Tuesday, October 15, 2013

自炊は楽しかりけり。

ハリケーンの可能性を秘めた雨雲がしばらく動かずにいたので、私達も今季はいつになくセントルシア島のロドニー・ベイ・マリーナ(Rodney Bay Marina)で長期滞在してのんびりとしている。

間近に迫った仕事や用事が無いこんな時こそ、買ったままであまり開いていなかった料理本を取り出したり、インターネットで検索したりして自炊をしている。幸い近くにはディンギーで少し走った場所に大きなスーパーマーケットが2つもあり大抵の物は揃う。

その上、小舟に乗って野菜や果物を売りにくる馴染みのグレゴリーからも今日は要らないかなぁと思いつつ、何かしらを買ってしまうので、新鮮な果物はたっぷりある。

今回はインド料理のパン作りにも挑戦。それなりの出来だったり、なんでこうなった?みたいな出来まで様々だが、初めての事に挑戦するのは楽しい。







Friday, October 11, 2013

無事にセントルシア到着

飛行場閉鎖の思わぬハプニングの翌日、早朝から航空会社に電話するも応答無し。これはまだ閉鎖中かと思ったが、何回目かに相手が出てくれ、昨夜の件を伝えるとすぐに話しは通じ、午後2時40分のセントルシア直行便が確保できた。ひとまず安心。セーリングスクールが呼んでくれたタクシーはまた同じ運転手。思わずデジャヴ?飛行機はバルバドス島からセントビンセント島を経由してセントルシア島まで行くらしい。30分くらい遅れはしたものの無事にセントビンセントを離れた。




左側の座席からは後にしたセントビンセント島が見える。

25分後にはセントルシア島に到着。屋根付きの通路で仕切られた向こう側にはかわいい飛行機が止まっていた。空港内での撮影は禁止かもと思いながらも素早くパチリ。

船に戻ったら早速、ハリケーン用に片付けてあった諸々を元に戻す作業が待っていた。2週間留守にする予定だったのに1週間になったしまったが、やはり愛艇は落ち着く。おまけにTドックなので左舷側は広々と視界が広がり見通しも良い。



冷蔵庫は空っぽにして行ったので、食料が何も無い。翌朝はマリーナのコーヒーショップでいつもの朝食。お腹を満たしてからスーパーマーケットで食料調達です。


Wednesday, October 9, 2013

飛行場が閉鎖!

2週間の予定だったセーリングスクールの仕事が急遽1週間になった為、それなら今日にでも愛艇を置いてあるセントルシア島に帰ろうと、午後8:40の飛行機でセントビンセント島を離れる事になった。7時にタクシーが迎えに来てくれる事になっていたので、荷造り後、かなりの時間的余裕をもって船を離れ、ホテルの受付あたりでタクシーを待っていた。

すると雨が降り出した。そこへタクシーも到着したが、運転手の女性が雨が上がってから出発しようと言う。飛行場へは20以内で行けるので異論無し。そのままインターネットをやって時間を潰した。そのうち雨はかなり激しくなり、かれこれ30〜40分は降り続けただろうか。やっと止んだのでいざ飛行場へ。

小さな飛行場なので手続きもすぐに終わり、待合室で待っていた。ここにもワイファイがあるので続けてネットサーフィン。しかし、出発時間が近づいてもアナウンスが無い。そのうち周りの人達が何やら移動し始めた。見ると、足元まで水が迫ってきている。何と、先程の雨で洪水状態だとの事。そして空港をシャット・ダウンすると言う。えぇー!それは無いんじゃないの?わずか1時間足らずの雨で空港閉鎖とは。そんな事を思っても飛行機が飛ばないのならどうしようもない。これはセーリングスクールまで引き返すしかない。

ひとつ預けてあった手荷物も何とか取り返し、表に出てタクシーを拾った。見ると、道路が確かに泥まみれになっている。来た時とは違って帰りはかなり時間がかかった。途中、あちこちで老若男女が集まっている。水増しした道路から動きが取れないでいるようだ。

運転手に聞くと、空港近くの側溝は辺りから流れて来る木々や泥ですぐに詰まってしまい、その為に空港閉鎖になってしまうとの事。あー、だから新しい空港を建設しているのか。いつオープンとは書いてなかったけど、空港内にはそのポスターが貼られていた。今日はついてないなぁ。まぁ、幸いにスクールのセキュリティーに預けてあった船の鍵もすぐに渡してくれたので、さよならした船にまた舞い戻った。やれやれ。

何かねぇー。

1週間のセーリングクラスは日曜日の午前10時から始まって、翌週の土曜日の12時に終了という形である。今回のクラスも無事に終わり、スクールが経営するホテルのレストランでいつものように生徒に修了証を手渡し、最後のランチを共にしていた。

そこへ別のインストラクターが現れた。しばらくぶりだったので挨拶をしたが、何か腑に落ちなさそうなそぶり。そして、「もしかして明日からのクラスも受け持つのか?」と聞いてきた。こちらはもちろんそのつもりである。1週間だけなら2人分の飛行機代を払ってまで飛んでこない。すると、「そのクラスはナンシー(やはりインストラクターである彼の奥さん)がやる筈だけど」と言う。何でも5月からずっとカナダに帰っており、5ヶ月ぶりに戻ってきて働くつもりでいると言う。私達は「ヘっ?」と思ったが、自分達の船に戻ってもう一度ナンシーと確認してくるというので了解した。

そして、戻ってきた彼は、「やっぱりナンシーがやると言っている。彼女は仕事が必要だから」との事。そこまではっきり意思表示をされたら、そこで揉め合うのも大人げないので、それじゃ、私達は今日これからフライトがあれば帰る事にすると答えた。ランチ後に早速、インターネットでチェックしたら夜8時40分のセントルシア行きの便に空きがあったので、変更のペナルティを支払い席を確保した。

それにしてもねぇと思う。5ヶ月も休んでいたならあと1週間休んでも大した違いは無いんじゃないの?あなた達夫婦をカタマラン船のインストラクターとして認定してあげたボブに対して少しは謙虚になっても罰は当たらないし、それより何より本人は顔も出さずに旦那さんに伝言だけさせて大人気ないのでは?と武士道の国から来た私は納得できなかった。事務方の手配ミスか彼女の勘違いか、肝腎のその担当者が休暇中では知り用も無い。

そこで、頭をサッと切り替える。良い面を見れば、乗る事になっていた 船(↓)は、それだけは勘弁して欲しいと思う船だったので、ワーイ、ヤッター!これでこの船に乗らなくてもすむという気持ちになった。何と言っても窓が開かない船は息苦しい。スクールは要望のある箇所いくつかには手を加えたと言っていたが。。




クラス終了とほぼ同時に食料品は全て船から引き上げるので、今夜用にベクイ島で買っておいた大きなロブスターのみのシンプルながらもリッチな夕食を素晴らしい夕陽に感謝しながら頂く。あ、アルコール類は自費なのでちゃんと冷蔵庫にビールは入ってましたが。さぁ、早めの夕食がすんだら片付けなくては。


Monday, October 7, 2013

半年ぶりのクラス

半年ぶりにボブが教えるセーリングクラスは、新婚旅行を兼ねたアメリカ人のカップルひと組のみ。それもカタマラン船のコースなので、私達を含む4人で広々と過ごす事ができた。ふたりともシビルエンジニアとして働いており、今はチリに住んでいるとの事。会社は同じながらも職場は別れており、旦那さんの方は鉱山で2週間ぶっ通しで働いては1週間の休みという勤務態勢らしい。奥さんはカリフォルニアで育ち、子供の頃からアワビやウニを捕ったりしていたので魚介類が大好き。今回は旦那さんが見事マグロを釣り上げてくれました。二人とも料理が好きなので、何度も食事を作ってくれたのは有り難かったです。天気にも恵まれ、素晴らしいセーリング・ウィークになってくれました。何もかもが楽しかったというおふたりには良き新婚旅行の思い出になった事でしょう。








Tuesday, October 1, 2013

空の上から

朝5時半に迎えに来てくれたタクシーで空港へ向かった。20分程走ると、白いビーチと平行する滑走路が見えて来た。セントルシアは観光立国らしく空港内も清潔な印象。その分セキュリティチェックもしっかりでした。6:55出発のLIAT便は定刻通り。

目的地のセントビンセント島に行くのに、ハブ空港となっているバルバトス島へ寄り道。と言っても飛行時間はたったの35分。この島へ来るのは初めてなのでちょっとワクワクする。飛行機大好き人間のボブと違って、私にとって飛行時間が短いのは大歓迎。それこそあっと言う間に到着した。

乗り継ぎ便待ちの為、朝ご飯を食べたり、お土産屋さんを覗いたりと2時間半程を広々とした空港でのんびりと過ごす。無料ワイファイがあるのでネットサーフィンをしたりできるのが嬉しい。35分程前に出発ゲートまで戻って来たら、15人くらいの人が列を作っている。私達の便ではないだろうと、チャージセクションでコンピューターをチャージしていた。

でも、どうにも気になる。コンピューターをそのままにしてその列の係員に尋ねると、何と私達の便ではないか。時間前でも人数が揃ったら出発すると聞いた事がある。だからLeave Island Any Time (LIAT)なのか?慌てて荷物をまとめてカウンターに戻り、パスポート等を提示後、すぐそこに待機している飛行機まで歩いて行った。最初の飛行機もこの便も新しくて快適。聞くとひと月前に就航した便だそうだ。ラッキー!結局、定刻の5分前に出発した。飛行機の出発は遅れるものという概念が発ち消えた。

バルバドスはカリブ海の他の島々と違って高い山々が無くて平らな地形だからか、整地された畑が広がっている。新鮮な感覚で何となく田舎を思い出してしまう。南北に縦列になっているイースターンカリブ海の島々からは、少しポツンと離れているこの島は、風に向かって走る位置にある事と自然の湾に恵まれないので、訪れるヨットマン達が少ない。だから私達も来た事が無かったが、飛行機から見ると錨を下ろしているヨットもちらほら見える。ハリケーンが来なければ、風が弱い夏場には来れるかも。この島は独自の通過(バルバドスドル)があるので、サトウキビやラムを中心とする産業基盤もしっかりしているのかな?





バルバドス島からセントビンセント島までも30分程。それぞれの島との距離はおよそ200キロなので飛行機だとすぐに着いてしまいます。それにしても素晴らしい眺めです。セントビンセント島の手前にもいくつか島があり、大好きなベクイ島も見える。他の島と同じようにセントビンセント島の飛行場も海のすぐ側にあるので、着陸するまでずっと外を眺めていた。