Friday, February 10, 2012

クレジットカード・キャプテン

Moorings


Sunsail


Footloose

バージン諸島は、私達のようなクルー付きチャーターより、キャプテンやクルーを雇わないベアーボートチャーターの方がずっと多い。ある程度のセーリングの経験があれば、自分達で船を借りて、あっちこっち楽しく島巡りをする事ができるので、訪れる人は後を絶たない。

トトーラ島の中心ロードタウンには、レンタルヨットを何百隻もかかえるMooringsという会社がある。以前は、それに続くSunsailと Footlooseと言った大手がいたが、何と今はその2つもMooringsの傘下にあり、殆どモノポリー。

最近、頻繁に遭遇するのがクレジットカード・キャプテン。お金さへ出せば、あまり経験がなくても簡単にボートを貸してくれるので、にわかキャプテンがうようよいる。水上での交通ルールも守らない(というより知らない)ので、ちょっと危険で要注意。

先週はそんな彼らの暴挙を数々目撃。まずは、ピーターアイランドのモアリングに係留していた時。小さな湾なのでマリーナ以外には4つしかモアリングブイがない。そこへ、Sunsailの単胴船でやってきた夫婦。旦那さんはハイスピードでブイに近づき、奥さんはボートフック(ブイに付いているロープを引っ掛ける棒)を手に持って準備している。しかし、余りにスピードが速すぎて奥さんは引っ掛けるタイミングを外した。当たり前だ。それを2、3回繰り返した後、奥さんがボートフックを水中に落としてしまった。あーあ。丁度、陸からディンギーで戻ってきたボブがフックを拾ってあげ、船に繋いだロープの端をブイの輪に通してあげた。それを受け取った奥さんが、そのロープを船にもう一度繋いでやっとOK。

ところが、ボブがこちらに戻ってくる途中、その繋いだ筈のロープが外れている。一部始終を見ていた私はえっ?何と最初に船に繋いであったロープの結び方がなっておらず、ロープはするすると外れてしまった次第。しょうがないので、ボブは又引き返して再度手伝ってあげた。やれやれ。

その次の日はバージンゴーダ島のレベリックベイで給水の為にドックにいた。そこへ、カタマラン船がやってきた。結構風が強かったので、うまくドッキングできない。そこでまたボブがドックに下りて、彼らが投げるローブを受け取り、ドックのクリートに繋いだ。船尾を先に繋いだので船首のロープを待っていたら、そのにわかキャプテンは船首をドックに近づける方法を知らなかった!結果、船尾に繋がれた1本のロープで船はバックする羽目に。その上、バックし過ぎてドックにガツンと体当たり。何故か前進はせず、さらにバックしたので、ドックの板がビビッと壊れてしまった。

ボブが後で言うには、きつくなり過ぎた船のロープを外して前進しようとしたけれど、外し方が分からず、何とナイフで切ってしまったそうな。ここまで見たボブは流石に呆れてしまい、それ以上は関わりを避けた。でも、うちの船に体当たりされる可能性があるので目は離せない。見ていると、再度ドッキングの準備。今回は何とかドックに近づいた時に、一人がボートから飛び降りてロープをクリートに繋いだ。それでも、3本のロープを繋ぐのにまた延々とドタバタやっていた。後からその飛び降り兄さんがサンキューを言いにきた。このイギリス人のグループ。今日が初めてのドッキングだったらしい。無茶苦茶。

同日の午後、同じバージンゴーダ島のビターエンドヨットクラブの給油ドックでボブが目撃したハプニング。エンジントラブルを起こしたヨットが帆を2枚上げて、こちらもスピードを上げてやってきた。エンジンが故障とは言え、フルセールでドッキングする事自体がもういただけない。たまたまドックにいた通行人にロープを投げたら、その人は受け取ったロープをどうしてよいか分からず、手に持って引っ張っていたそうだ。ボブはドックマスターのオフィスで支払いを済ませていた時で、そのドックマスターが「クリートに繋げ!」と言った時は既に遅く、ロープは通行人の手を離れていた。その船はそのままの勢いで隣のドック脇の浅瀬に何とか入り込んで、そこら辺りの人の助けを借りていたそうだ。

1週間のうちに、こう立て続きにアクシデントを目撃すると、ベアーボートチャーターと出会うと身の危険を感じてしまいます。クレジットカード・キャプテン達よ、経験不足ならもう少し控えめに行動して下さい!

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