Tuesday, October 4, 2011

戒厳令

トリニダードに早く到着して午後11時までに入国手続きを終えてし
まいたかったのには理由がある。現在トリニダード&トバゴ国は戒
厳令下にあるのだ。麻薬取引きに関わる殺人事件が多発し、48時間
で11人が死亡するという事件を契機に、8月から首都のポー
トオブスペインを含む特定地域に戒厳令が敷かれている。私達がいるここ
シャガラマズもその中に入っている。しばらくは夜9時から朝の5
時までは外出禁止だったのが、戒厳令の効果が表れて、かなりの数のギャ
ングを牢にぶち込む事ができたからか、時間が11時から4時
に短縮された。

今回私達が恐れたのはギャングとの遭遇では無く、11時になっても
入国手続きが出来なかったが為に、怪しまれて銃を突きつけられ、船内捜
索をされる可能性を恐れたのだ。捜索されても何もやましい事は無いけ
ど、疲れているのに無用なトラブルは避けたい。航海中潮の流れに逆らっ
て走っている時点では、あまりのスピードの遅さに、GPSに表示さ
れる到着予定時間が午前1時以降になった時は、ちょっと青くなっ
た。

着いてみれば、9時という遅い時間にも関わらず、検疫の係官は感
じも良く、もうイミグレーションのオフィスは閉まっているから明日の朝
で良いよと親切に応対してくれ、何かあっても大丈夫なようにペーパーを
処理してくれた。こういうトリニダードの人の心根の良さが、私達は大好
きなんです。ギャングはどこの国にもいる。戒厳令下でも、普通のトリニ
ダードの人たちは、いつものようにマナーの良い、心温まる笑顔で迎えて
くれました。やっと来たトリニダード。仕事ばかりでなく、今回は少し楽
しむぞー。

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