Monday, November 12, 2012

やっと戻って来た。

トリニダードにやってきてそろそろ2ヶ月。やっと長いアパート&ホテル生活に終わりを告げて愛艇に戻って来る事ができました。ホテル暮らしはメイドさんが毎日部屋を掃除してくれ、暖かいシャワーを存分に浴びれ、トイレも普通にフラッシュできてと便利な点がありますが、上架中とは言えやはり愛艇の心地良さには代えられません。まだまだ片付けは残っているけれど、寝室とリビングにクッションを入れ、今日からはFRIDUR IIで寝泊まりです。

貴重な水。ボブは流し台の下の物を取り出し、浄水器を新しく取り替える作業中。


無事に新しい浄水器をセットしました。

プロパンガスは使えるけれど、まだ冷蔵庫が使えない。業者が、新しい部品で組み立て直すと言って冷却プレートを持ち帰ってからもうひと月は経つが、メールでの催促に、注文した部品は来たけど忙しいのでもう少し待ってくれと言われたままになっており、ちょっと気になっている。そんな訳でちゃんとした食料の買い出しが出来ず、従って料理もあまりできない。氷を毎日買ってアイスボックに入れておくので冷たい飲み物はちゃんと確保している。今日のランチは久しぶりにまたバサップ・ショットです。カレー味の骨付きチキンを、叩いてちぎりやすくしたロティ用のパンと一緒に食べるのですが、これが本当に美味しい。じゃがいもの他にマンゴーのチャトニーとカボチャのピュレーが付いてくるのも嬉しい。

Sunday, November 11, 2012

すっきり!

長い間、太陽と雨を防いでくれたシュリンク・ラップ・カバーとお別れする事にした。このカバーを外さないと次の作業に進めないからだ。殻から抜け出す多少の不安と期待が入り交じった、と言えば大袈裟だが何となくそんな気持です。でも、エイヤーとナイフを入れて切り開き、カバーを外したら青空がのぞけてすっきり!

カバーとPBCパイプをしっかり繋いでいる紐も時間をかけて切り外し、差し込みタイプになっているパイプ同士を離して地面に落としました。中には長いパイプもあるので、両隣の船に当たらないように気を使いながらの作業です。終わったらまとめてゴミ箱の近くへ。後からヤードのトラックが来て持って行ってくれる筈です。

久しぶりに見る愛艇の全貌をきれいな花と一緒にパチリ。やっとここまで来たか。進水まであとひと踏ん張りです。

Saturday, November 10, 2012

輝いています。

マストライトのテスト結果がOKだったので、床下から電気パネルに配線中。

ワイヤー・タイで縛って小奇麗に収納。

これでやっとキャビンの床のカバーをはめる事ができます。

ニスを塗った床はピカピカと輝いています。ニス塗りは時間がかかったので嬉しい。

寝室の両サイドもニスを塗りました。ライトを当てるとシャイニング!予定よりも随分と長く滞在したホテルも明日チェックアウトするので、マットレスを入れる準備です。






Thursday, November 8, 2012

サーベイヤー(Surveyor)

仕事を月曜日の午後遅くに片付ける筈だったリガーは、火曜日も現れなかった。その日は前から予定が入っていて忙しいと聞いていたので仕方がない。結局、水曜日の午後1時に来てくれて残りの仕事を殆ど片付けてくれた。マストも前後のステーでしっかり固定されひと安心。後は船を覆っているカバーを外し、前帆のジェノア・セールをローラーファーラーに取り付け、要所のネジを締め直すだけ。セールを少し調節する必要もありそうで、これらは進水後にやる事になった。


愛艇は2年も陸揚げしたままだったので、保険会社から進水前にサーベイヤーに鑑定をしてもらうようにとの連絡を受けていた。最後に鑑定をしてもらったのは4年前の2008年にセント・トーマス島で。今回のサーベイヤーには2003年にここトリニダードで一度やってもらっている。マストが地上にある間の方が彼もマストに登る手間が省けるので、先日からその鑑定作業を始めていた。

昨日は朝9時から船体の鑑定に移り、船底を万遍なく叩いてかなり長く音のチェックをしていた。それからランチタイムを挟んでデッキや船内を全て調べていた。ボブはサーベイヤーの質問に答えながらリガーの作業をチェックしたりで休む間がなかった。その間私はキッチンの戸棚を外して紙ヤスリをかける作業に専念。最近、ヤスリばかりかけていて指紋が分からなくなる位。ヒリヒリして痛いので手袋は離せません。サーベイの方は、あとセーフティー・ギアのチェックを残すだけとなり、金曜日に1時間程ですむからまた来ると言って帰っていった。帰り先は同じヤード内にある自分の船。歩いて1分というご近所さんです。

Tuesday, November 6, 2012

無事にマスト設置終了

今日は化粧直しをしたマストを元に設置する日。昨日もその準備に追われたが、午前中いっぱいかかってウィンチ、ワイヤー、メッセンジャーライン等の細かい取り付け作業に忙しい。

約束は午後の1時。12時半頃にリガーの助手グレッグが現れ、その後ジョナシュもやってきた。息の会った二人は殆ど無言でテキパキと準備をしていく。マストを前後から支える前帆のローラーファーラーとバックステーだけは新しく注文してあったので、それらの取り付けは彼らがやってくれる予定。サイドステーの取り付けは自分達で完了済み。

その頃にはすぐ傍の道路をそれと分かる音をたててクレーン車がやってくるのが聞こえた。緊張の中にも俄然ピッチが上がった。時計を見ると約束の時間より10分早い。こういう事はなかなか無い。前回マストを外した時(こちら)感じたが、このグループは仕事が出来る。

すぐさま開始です。クレーンがゆっくり下りて来て、脚立に乗せられたマストの上部にベルトをかけた後、マストの反対側部を地面に下ろした。ジョナシュとグレッグがぶら下がっているワイヤーや紐を持ちながらマストを安定させ、クレーンの動きに合わせて愛艇に近づいて行く。ボブはその時は船の中で待機。そしてジョナシュが素早く船に乗り込んでマストのベースあたりに陣取りゆっくりと誘導する。マストの中から長くはみ出している電気系統のワイヤーをベースの中の穴に徐々に押し込んで行く。船内に移動したボブが床下からその5本のワイヤーを引き出す。その二人の会話を私がコンパニオンウェイからリレーして伝える。グレッグはジョナシュの言葉をクレーンの運転手に大声で届ける。

30分ほどしてマストは何とかベースに収まった。ジョナシュとグレッグはそのままサイドステーの取り付け作業にかかっている。私が近づいてベースを見ると、あれ?何この少しはみ出した白いコーキングみたいな物は?おかしいと思ってキャビンにいるボブにちょっと来てみてと呼んで見せたら、ワイヤーが挟まっている!と言う。あっ、ワイヤーか、それはまずい。反対側にいて気づかなかったらしいジョナシュに見せたら、一瞬彼も青ざめ大声でクレーンに声をかけ、10センチ程マストをあげてもらった。ワイヤーをチェックしたが潰れてはいないようで大丈夫そう。

でも気になる。電気のワイヤーがひとつでも駄目になっていたら、あれだけ手間ひまかけて準備したのが全てパーになり、最初からやり直しという事になりかねない。今のうちにチェックする必要がある。ボブと私はキャビンに下りて、ワイヤーがちゃんとしているかどうか床下に2つあるバッテリーを使って急いでチェックしてみた。他はOKだか、アンカーライトのワイヤーが点かない。もしかしてさっきのはみ出していたワイヤーがそう?どうする?取り敢えずジョナシュに伝えなければと外を見たら、彼はいつの間にやらマストの上に登っている。それをボブに伝えると、「あっ、そうだった。アンカーライトはまだ取り付けてなかった。ハハッ」と笑うではないか。そうなんです。高価なアンカーライトだけは壊れると大事なので、後から取り付ける手筈でした。ドジな私達。緊張がとけて胸をなでおろした。

マストを両サイドと前のステーセールのワイヤーで固定した後、ジョナシュが、申し訳ないけど息子を迎えに行ったり、銀行に行く用事があるのでここまでで一旦終わらせて欲しい、午後遅くにまた戻って来るからと言い残して帰っていった。確かに真昼の作業はきついし、無事にマストも立ったから了解した。その後もボブは全ての電気関係のチェック作業に2時間程費やした。が、彼らは今日は戻ってこなかった。続きは明日です。











Sunday, November 4, 2012

マスト・アップ準備OK

気がつけばマストとブームを取り外して早ひと月が経っていました。明日はそのマストを元に戻す作業が待っています。既にペンキ塗りは終わってピカピカの状態です。

マスト上のアンカーライト、トライカラーライト、スティーミングライトや風見セットなどの電気系統の取り付けを終了しました。前回、マストを取り外した後にセットしたその電気系統のコードが、強風の時にはマストの内部で音を立て、ずっとうるさい思いをしていたので、今回は全てチューブに入れてマスト内に設置しました。そのチューブを固定するのにRivetという鋲打ち作業が大変でした。






その前にメッセンジャー・ラインを使って電気コードをマストの途中や頂上に誘導しました。

VHFや風見セットはOK。



マスト上のライトが全て点灯するかどうかをチェックするのも重要な作業です。

そして、マストをセットするベースの準備。水漏れしないようにコーキング。

チーク材のベースを先にセットします。




それからアルミニウムのベースを重ねました。

ボルトもしっかり締めます。

11月に入ってからは隣近所のボート主達がそれぞれの船に戻って来ました。私達のすぐ隣はイギリス人。その隣はイタリア人、フランス人、そしてドイツ人。今日は明日の準備の為、彼らの何人かにマストを移動させるのを手伝ってもらいました。助かりました。どうもありがとう!







Friday, November 2, 2012

完全に開放?

しばらく前に、先月で辞めたチャーター船のオーナーからメールがあった。内容は船をセントビンセント島のブルーラグーンに置いてもらい、そこでキャプテンオンリーのチャーターをやるとの事。ついては船を引き取りに行かせるので便宜を計って欲しいとの事。ブルーラグーンにあるベアフット・オフショア・セーリングとの繋ぎを作ったのは他ならぬ私達だし、やってくる二人も知っているのでいいが、船を売りに出すと言う話はどうしたのかな。多分、希望とはかけ離れた値しかつかないので諦めたのだろうと推測した。

彼らは一昨日の午前中に到着予定だったが、セントビンセントから乗る予定の飛行機が、何と到着時に死人が出たとかで遅れに遅れ、結局夜遅くに到着した為に、会ったのは翌朝になってからだった。その上、その日の午後1時に進水すると言っていたのに、それを早めて午前11時にするとの事。何とまぁ到着した翌日に出発とは、さすがベアーフットだなと呆れるよりも感嘆したくなる。それでも、オリンピッククラスのセーラーで、あっちこっちを飛び回り、色々な船を操縦しているフィリップとその弟子だから心配はないか。

せわしい中、トリニダード出身の弟子の車に乗って4人一緒にイミグレーションに赴き、私達のサイン・オフと彼らのサイン・オン並びにチェックアウトを行い、急いで船まで戻ってきたら、もうトレラーに乗せて移動し始めていた。いやはや。





普通、陸揚げしたこんな機会には直せる箇所を修理し、船底のペンキも綺麗に塗って、気持も新たに進水するのであるが、ケチなオーナーに何もするなと言われ、何もできずに化粧が剥げ落ちたままのかわいそうな彼女は、それでもそのまま無事に進水した。もう私達の手を完全に離れた。開放感!

とは言え、ベアフットから、フリーになったのなら今年は忙しいから手伝って欲しいと言われている。さよならした筈の船にまた乗船するなんて事もあり得る?それはイヤダー!!