Wednesday, June 29, 2011

大正カラン

沖永良部の我が家にはコンクリート造りの古い水槽タンクがある。このタンクは牛小屋兼倉庫と風呂場との間にあり、これらは全部隙間無くくっついている。もう牛は飼っていず、今は風呂場も家の中にあるので、それぞれが物置になっている。現役なのはタンクのみ。タンクの水は簡単にろ過した雨水なので、飲料水としては利用しないが、洗濯、掃除、花や野菜への水撒きにとずいぶんお世話になっている。そのタンクの水栓(カラン)が随分長い間、かれこれ40年以上も壊れずに活躍してくれている。


取っ手には「大正カラン」と刻まれている。長い間「カラン」とはなんぞや?と思いながらもその意味を深く考えた事はなかった。今はインターネット時代、グーグルで検索すればすぐに答えが出てくるのが有難い。カランとはオランダ語でKRAAN(鶴)という意味だとの事。鶴の長く伸ばした首に似ているかららしい。英語では鶴の事をCRANEというから、なぁーるほど似ている。このカランからほとばしる水は暑い夏は見ていて気持ちがいい。ヨットに乗っている時、給水に立ち寄ったドックのホースの蛇口が勢いがなくて30分もかかるなんて事があったりするけれど、この大正カランを見習って欲しいくらい。因みにこのロマン溢れる名前が付いた「大正カラン」は、13年前に廃番になったそうです。(こちらのサイトから引用させて頂きました。) うちのカランは我が家の誰よりも長生きしそうな気がする。

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