Wednesday, March 6, 2013

日の丸船に遭遇

マルチニーク島に出発する日の朝9時頃のマリーナでの事。キッチンにいる私に、「日の丸の旗を持って早く出て来て!」とボブから声がかかった。何事かと思いながら急いでコックピットに出た私に、後ろを通過する船を指差した。そこには大きな日の丸がかかっていた。えっ?と思いながら慌てて持ち出した小旗を降った。思いがけない出来事にすぐ日本語が出て来ない。それでも、こんにちは!と声をかけたら、あちらもビックリした様子。スロースピードで遠ざかりかける船の男性3人に向かって、どちらまで?と聞くと、マリンまでと言う。あー、それなら私達も今日行きます。後ほど会いましょう!!短い出会いながら思わず感激。

彼らから遅れる事4時間、マルチニークのマリンに着いたのは午後5時半頃。マリンは投錨地もマリーナも思いっきり広い。さて、そんな場所でうまく会えるか?錨を下ろした辺りには日の丸は見えない。取り敢えずディンギーで陸地に行ってみる事にした。その前にマリーナに停泊しているかも知れないと思って当たりをつけて捜してみた。と、幸運にも最初のドックに日の丸を発見。そして船にお邪魔してワインをご馳走になりながら、久しぶりに日本語でおしゃべりをしました。

3人は東京から来たヨット仲間との事。船の持ち主は商社に勤めていた関係で世界のあっちこっちに行っており、船は5、6年前にフランスで買ったと言う。地中海、カリブ海の島々、ブラジル、キューバなどに行っており、その都度家族や友人達が一緒に航海しているとの事でした。翌日は一緒に夕食を食べながら、またまた語り合い、連絡先を交換してお互いの安全航海を願いました。過去10年以上で日の丸を付けた船に出会ったのはこれが3回目です。短い時間とは言え、そうそうは会えない日本の船に何年ぶりかで出会えて嬉しかった!

マリンからセントルシア島に引き返していく彼らをディンギーで見送りました。

Tuesday, March 5, 2013

ファーマーズ・マーケット

セントルシアのロドニーベイマリーナに滞在して4日目、お隣にあるフランスの海外県マルチニーク島へ行くために、入管やマリーナオフィスのチェックアウトをしに行ったら、芝生でファーマーズ・マーケットがオープンしていた。原色の鮮やかさが目を惹く。何でもここのところ毎週土曜日に開催しているらしい。マルチニークにはワインやチーズを始めとする食料品の買い出しに行くのが目的であるが、瑞々しい野菜や果物を手に入れない理由などない。それでも、今回はかなり控えめな量だけにした。











Saturday, March 2, 2013

首都カスタリーズ

こちらセントルシア島にはひと月前に来る予定だった。ボブの大学時代の友人夫婦が、はるばるニューヨークから10年ぶりくらいに会いにくるというのに、船のトランスミッションが故障してしまい移動できず、結局会えなかった。その彼らに託したクレジットカードやらの郵便物をロドニーベイ・マリーナの事務所に預けてもらっていたので、それを引き取りにやってきた。

ところが、しばらく捜してもらっても郵便物は見つからないと言う。困った。事務所はマリーナにチェックインする船のキャプテン達で溢れており、それ以上手を煩わすのも気が引けたので、必要な情報を残してその日は諦めた。翌朝、再度訪ねるもまだ見つけられないという。友人達が置いて行ったのは確実なので、数泊はするから見つかったらeメールで連絡して欲しいと頼んで船に戻った。船舶保険の情報を後からメールで送った直後に郵便物が見つかったと連絡があった。郵便の棚ではなく、自分の机の上にあったとさ。やれやれ。何はともあれ目的を果たして安心した。

友人達が宿泊していたリゾートホテルはマリーナのすぐ近くにあった。

今回は首都のカスタリーズに行ってみた。ロドニーベイからは車で15分くらいの距離。古い街並はちょっとした歴史を感じさせる。古くからのカリブの人気スポットらしく、豪華客船も三隻寄港していた。停泊しているマリーナから連日のように、日帰りツァーの大きなカタマラン船が賑やかに出入りしている。シーズンたけなわは活気があって良いですね。








Wednesday, February 27, 2013

米粉レシピ英語版



先日、東京に住む写真家と料理研究家の友人夫婦から米粉(こめこ、べいふん)のレシピ本の英語版(Gluten-Free Rice Flour Healthy Recipes)をキンドルで発売する事になったと知らせてきた。移動続きやちゃんとしたインターネット接続ができずにいたのでブログで紹介するのが延び延びになっていた。やっと昨日セントルシア島のマリーナに落ち着く事ができたので、今朝はカフェのWiFiを利用してもう一度ゆっくり見ています。以下がリンクです。

 http://www.foods.thinknext.co.jp/en/

皆さんの回りで小麦アレルギー症やセリアック病(栄養吸収不良とグルテン反応異常を起こす病気)などでグルテン摂取ができない方がいらしたらお薦めして欲しと思います。私の姪の子供が小麦アレルギーだったので苦労していたのを思い出します。最近では米粉も以前より入手し安くなったようですが、別に小麦アレルギーでなくても美味しそうなレシピなので是非利用してみて下さい。日本語の電子書籍の無料ダウンロードも可能ですよ。「今別府靖子の米粉レシピ」はこちらからです。

http://www.foods.thinknext.co.jp/komeko2/ 

やっとセントルシア島へ

単胴船で9人の生徒を教える羽目になった先週であったが、結局、女性3人が他の6人と同様に筆記テストはパスしたものの、落水者救助等のレッスンを途中で投げ出してしまった。元々、家族との付き合いでやってみる事にしたものの、真剣味に欠けていたので、途中からもうビーチに行きたいと言い出したらしい。その為、クラスを一時中断して彼女らを宿泊しているヴィラの目の前にあるビーチまで送り届けたので余計時間もかかってしまった。そんなこんなで双胴船ならまだしも、10人が乗船した36フィートという小さめの船で、あまり身動きもできず声をからして指導した4日間は、ボブにとってかなり大変だったようだ。

そして、クラス終了の翌日にベクイ島でのチェックアウトを済ませ、次の日の朝7時にセントルシアへ向けて出発した。クリスマス前にトリニダードを離れて依頼ずっときつい航海が続いていたが、久しぶりに快適なセーリングとなり、12時間かかったもののリラックスできる航海だった。セントルシア島の北端にあるロドニー湾に入る直前に陽が沈み、素晴らしい夕焼け空も拝めた。そして、10分後には反対側の山際から満月が顔を覗かせるというまたとない光景に出会えてラッキーでした。人生、苦あれば楽ありです。











Sunday, February 24, 2013

9人

ベアフット•オフショア•セーリング•スクールから又ボブに仕事の依頼があった。生徒はベクイ島のヴィラに滞在予定だから、通常の船上6泊というクラスではなく、基本のひと科目だけを日中に教えて欲しいとの事。それは良いとしても、何回もメールの遣り取りをしているが、はっきりした日にちも人数も分からないと云い、後は本人達と直接話してくれとスクールから丸投げされた形になった。

結局、明日からクラス開始という前日の夕方になって、グループのひとりから翌朝8時のフェリーでセント•ビンセント島のブルー•ラグーンまで一緒にセールボートを取りに行って欲しいと連絡してきた。そして生徒6人と共に初日のレッスンを終えてベクイ島の停泊地に戻ってきたのは午後3時。

聞くと、メンバーは両親と息子2人に娘婿、それに関係の良く分からない別の男性だったと言う。翌日はそれに娘と婿嫁と父親のシスターが加わって9人という大所帯になってしまった。これは大変。過去に8人を教えた事はあるが、すごいチームワークの良い家族&友達でラッキーだったけど、それでも骨が折れたらしい。

今回のグループはやや羽目を外しがちで時間にもルーズだ。2日目は1時間半遅れ、3日目の昨日は2時間遅れでスタート。結局、皆ペーパーテストは合格したものの実技までやる時間がなくなってしまった。そして今朝は10時から時間ピッタリにスタートし、2時間半経過した今も湾内を帆走している。9人がそれぞれ舵を持って1回ずつ落水者救助の練習をするだけでも時間はかかるし、今日は何時に終わるやら。延ばし延ばしになっているセント•ルシア行きを決行するためにも、どうか今日で101のコースが終了しますように。

Wednesday, February 20, 2013

トバゴ・キーの船

前回と違って、2週目のセーリングクラスはメカニカル・トラブルが殆どなかった。カナダ籍の小さいカタマラン船だったが、年に一度はオーナー自身がやってきてメインテナンスをやっているだけの事はあると感心した。

船の問題は無かったものの、ベクイ島での最初の夜にホゼが財布を落としてしまった。夕食に出た時、彼は知り合いを尋ねて別行動だったので後から知った。食後、待ち合わせのディンギードックで会うなりその事を告げられびっくりしたが、もう警察にも行って来たし、スペインにいる奥さんに連絡してクレジットカードはキャンセルしてもらったとの事。ところが、次の日にその財布を拾った親切な人から電話が入り、現金共々無事に手元に戻ってきた。あの英語の会話力だが、人間必要とあれば何とか意思疎通が出来るものだ。

一週間では会話力はあまり向上しなかったものの、彼の住むバルセロナではカタロニア語が使われ、スペインから独立を目指しており、来年の住民投票でめでたく独立を勝ち得た暁にはユーローを脱退するなどと言う興味深い話などを聞く事ができた。彼はトバゴ・キーでシュノーケリング中に亀の甲羅を触ったと言って喜んでいた。