Thursday, December 3, 2020

武相荘(ぶあいそう)

引越しが終わってひと月半。残りのキッチンキャビネットやカーテンも届いてやっと落ち着いた感。天気の良い日は川べりや辺りを1時間から2時間程歩き、美味しい空気を吸わせてもらって健康的な日々です。

そんな中、先日は白洲次郎・正子夫妻の住まいだった「武相荘」を訪れました。

次郎はイギリスへの留学や実業家としての経験から欧米の国力を良く知り、大東亜戦争には反対していたそうです。戦争が始まった翌年、都内から移り住んだのが、旧武蔵国と相模国にまたがる場所である事と「無愛想」をかけたネーミングの「武相荘」。農家を買い取り、手直しをしながら、自給自足を目指しての農業生活をしていたそうです。

吉田茂に請われてGHQとの戦後処理に関わった際、「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめたという言うエピソードを持つ彼と、樺山伯爵家に生まれ、女性で初めて能楽堂の舞台に上がり、随筆家としても活躍した正子さん夫妻には以前から興味があり、たまたま近くに引越して来た事で、ぐんと距離感が縮まったような気がしての訪問でした。

今は殆ど見る事のない茅葺屋根の昔ながらの郷愁を誘う家。夫妻の在りし日の生活を偲ばせてくれる品々や書斎等。こじんまりながらも、また訪れたいと思える場所です。







No comments:

Post a Comment