Sunday, August 18, 2013

バージン諸島へ戻って来ました。

約3ヶ月という短い、しかし、長く感じた仕事を終えてバージン・アイランドに戻ってきた。引き続き船に留まる選択肢もあったが、いつも私達の挙動を監視しているオーナーの性格に大いなる疑問があった事と、見た目は良くても、その実手抜き工事が多くて安心して乗っていられない船とは一刻も早くさよならをしたかったのだ。最初、メード・イン・チャイナと聞いた時から嫌な予感はあったのだが、まさにそれが当たってしまった。フロリダのボートヤードでは電気の配線からやり直しをしていた為にずっと出発できずにいたのだ。手を付けてみれば、あっちもこっちもと切りが無く、このまま永遠に出発できないのではと思った事もしばしばだった。

おまけに、こらえ性の無いオーナーは次々と思いつきで計画を変更するので、またまた遅延。仕事を受け持っている人達も嫌気がさして、モチベーションが上がらない。そのオーナーと作業員の間に入って指示を与えるキャプテンも大変だった。それでも、前の首になったキャプテンに比べたらずっと仕事ははかどっていると電気技師が言ってくれたのが救い。

そんな中、子供達の夏休みが終わってしまう前にと見切り発進をしてのバハマ行きだったので、最初からトラブルの連続だった。次から次へとトラブル・シューティングでキャプテンとエンジニアのキムはずっと疲労困憊。おまけに休みは無いし(まぁ、あの船のコンディションでは休める筈もないが)、ひと仕事終わった後のビールも飲めないときているから、3人のフラストレーションも溜まっていた。

何とか家族のバケーションも終わり、やり残しの整備の為に出発地点に戻ってきたのを機に私とボブは船を下りた。キムはガールフレンドのいるフレンチポリネシアでの仕事の話しがあるので、タイミングを見てやはり辞めるつもりでいる。今は残してきた彼にあまり負担がかからないように祈るだけである。

フロリダのフォート・ローダーデールから米国領のセント・トーマス島までは飛行機で3時間。飛行場から割と近いメール・サービス・センターで郵便物を受け取り、そのままフェリーで英国領のトトーラ島へ来た。ここに愛艇を上架してあるからだ。3ヶ月前に急いで陸揚げしてフロリダに飛んだのが随分前の事のような気がする。何はともあれ自分達の船が一番。今回の経験で小さい船の有り難さが分かった。何でも自分達でできるし、お互いがどこにいるのか一目瞭然。大きい船ではキャプテンとクルーはお互いがどこにいるのか分からない時も多々あったので不安だった。小さい事は良い事だ!


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