Wednesday, October 17, 2012

スカラムーシュ(Scaramouche)

イタリア喜劇の道化役。それをフランス語でスカラムーシュと言うそうだ。ユニオンアイランドを本拠地にしている81フィートのスクーナーにその名前が付いている。セントビンセント&グレナディーンズの島々でよくみかけていた。10日程前にその船がPEAKEのボートヤードに陸揚げされていた。近くを通った際に、整備をしている男性に話しかえたら、その人がオーナーキャプテンだった。殆ど手作りのScaramoucheはCarriacou島で建造された最後の船でもう43才との事。私達の船よりずっと古いクラシックヨットです。キャプテンマーティンは2度目のオーナーで16年間スカラムーシュを所有しているとの事。








彼とクルーは、結構くたびれた様子の船を休み無く整備をしているようだったが、2つあるマストのうち1本を私達と同じように取り外してあった。昨日それの取り付け作業が終わり、見違えるようにきれいになったScaramoucheは、その後時を置かずして進水した。毎年ここのボートヤードで整備しているだけあって、手際も慣れたものなのか、超ハイスピードでした。多分、チャーターが目白押しなのかも。グッドラック。








それにひきかえ、私達はもうひと月も整備をしています。何とか半分あたりを過ぎ、少し先が見えてきたところです。やれやれ。。


Tuesday, October 16, 2012

最近の食事

キッチン付きアパートからホテルに移った時、3、4日で船に移り住めるとは思っていなかったが、やはり船内はまだごちゃごちゃしたままで、ホテル滞在を1週間は延長せざるを得なかった。アパートに3週間いた時は、朝と夜はそれなりに料理をしたが、ホテルだとそうは行かない。

そして例年のごとく、朝はトリニダード&トバゴでしか食せないダブルス(ダブルスについての過去ブログはこちら)を買いに行く。ホテルからは歩いて往復20分かかる。3年目となった朝のダブルス買い。去年とはまた作り方の相棒が変わっていた。写真を撮った日は、その若い相棒ではない少し年季が入っていそうな年配の男性が作っていた。それでも味は変わらずに美味しい。








今朝はそのダブルスは休憩して、パワーボートの敷地内にあるお店でベイクとかパイと呼ぶ揚げパンを買った。チキン、ビーフ、じゃがいもの3種類があり、それをひとつずつ買って分けて食べた。ペパーをほんの少しいれてもらったけど、やはり辛い。目の下に汗が出ました。数年前までは朝からこんな食事をするとは思いもしなかった。何でも慣れか?


ランチタイムも例年の如く、ボートヤードと道路との間の空き地で売っている、トリニダード版おふくろの味を楽しんでいる。インド系とアフリカ系がそれぞれ人口の40パーセントを閉めるというトリニダードの料理は、その両方の食文化が反映されているようで、香辛料が効いている。結構ボリュームがあるので、最近は小さいサイズにしてもらっている。






これらのスタンドは日曜日は休みなので、その時はよくパワーボートのSails Restaurant & Pubに行く。しょっちゅう食べるのが魚のフライ。サイドディッシュが2つ選べる。ボブは茹でた野菜 とコールスロー、私は同じく野菜とガーリクブレッド。暑い太陽の下での肉体労働。これだけしっかり食べてもちゃんと消化されるので、有り難い事にあまり横には成長しません(と自分では思っている。。。)


うって代わって、夜は超シンプル。ビールかワインのおつまみがそのまま夕食もどきです。クラッカー、ピーナッツ、プランテーン、オイスターの缶詰、そしてたまにカップヌードル。どこにでも売っているNISSIN CUP NOODLEはお湯をそそぐだけなのでこんな時はありがたい存在。幾万の人を飢餓から救ったとかいうのもうなずける。それと、このピーナッツが後を引くうまさ。特にボブが大好きです。





 

Monday, October 15, 2012

弓のこ対ボルトカッター

さて、チェーンロッカーの掃除とペンキ塗りも何日もかけて他の作業と平行していたが、やっと終了した。2つあったアンカーのうちひとつは古くなり過ぎて、去年こちらのボートヤードで処分したので、もうひとつのアンカーと一緒にロッカー内のチェーンとロープも地面に下ろした。同時にクォーターバースに仕舞ったままの古い予備のチェーンも取り出した。こちらは少し手間がかかった。何せ重い上にくにゃくにゃしているので扱いづらい。一度コックピットに出し、それから梯子の上を滑らせるようにして地面までおろした。


現在使っているアンカーは35ポンドのCQRというタイプで全部チェーン。まだまだ十分に使える。シャックルという掛け金だけを取り替えた。もうひとつのアンカーロードはロープが主で鎖は30フィートのみだったが、取り出してきたチェーンの比較的使用に耐えうる反対側の端を60フィート程切って、新しく買ったロープに繋いだ。


ただ、このチェーンを切るのがひと苦労。ボブがHacksaw(弓のこ)をゴシゴシと延々に 押したり引いたりしてやっと切る事ができた。この作業はちょっと休憩しながら1時間半くらいかかってしまった。


アンカーとチェーンを繋いで新しいシャックルに取り替えるために、もうひとつカットする必要がある。「ボルトカッターがあればあっという間なのになぁ。誰かに聞いてみよう」と言って、数日前に右隣の船で整備を始めたジョンに尋ねると、あるというでは無いか。後で切っておいてあげるよと言う。これはラッキー!そして他の用事を済ませて戻ってくると、約束通りにカットしてくれていた。正しい道具だとものの数秒で事は片付くのです。








因みに、画像真ん中の男性が手にしているのが手動式ボルトカッター(クリッパー)。ウィキペディアより拝借。

そして、チェーン&ロープはペンキを塗ってきれいになったアンカーロッカーに収まりました。

Sunday, October 14, 2012

天井板剥がし

1981年に台湾で建造された愛艇は今年で31才。もうクラシックボートの仲間である。寝室も心配する程ではないけれど、少しだけ水漏れする箇所があり、以前から直さねばと思っていた。今がその時というので、天井の板も剥がす事になった。初めての作業なので恐る恐るである。

 
白い天井板を押さえている枠は問題なく外せた。


その後、4つのパネルになっている真ん中の天井板二つもそれ程手間はかからなかった。

が、両脇の3角形のパネルの端は、隙間にびっちり入り込んでいる上、接着剤でぴったりと張り付いている。これを剥がすのはひと苦労だった。

パネルが張り付いていた台板も痛んでいる箇所を取り外した。それぞれをマスキングテープで印を付け、ネジを外した穴は注射器に入った練り状の物質で埋めていく。こうしておけば次にネジを差し込む時に失敗がない。

外した天井板はやはりくたびれていた。

その板と同じサイズの新しい天井板を作ってもらう為に、ボートヤードの敷地内にあるウッドワークショップへ持っていった。ショップのオーナー、ジョンには今回何度かお世話になっている。頼んだ事をすぐにやってくれるのが有り難い。後から愛艇に寄ってくれ、細かい箇所をチェックしてくれた。

彼が「今は手一杯でおたくの船に来ての作業はできないが、別の人間なら寄越せる。ただ、彼もすぐには来れないかもしれない。それとも、多少のヘルプはできるから、新しい天井板と枠板ができたら自分でやるか?」と聞いた。他の人を待っていると仕事がなかなか進まない事は経験済みなので、ここまでやったら自分達でやると答えた。



今日はその合間に、先日からお願いしていた冷蔵庫&エアコンの担当者が来てくれ、冷蔵庫のガス抜きと冷却プレート取り外し作業をやってくれた。早く済ませたい作業ばかりです。


Saturday, October 13, 2012

寝床の下がすっきり

V-BerthというV字型になった船首にある寝室。ここも今回は気合いを入れて整備する事にした。まず、4つあるマットレスをのけて、その下にある板も取り外して、収納庫に入っている中身(予備の部品やら工具やら、不要だと思うけど捨てられないでいたジャンク等)を全部取り出した。その後、掃除をして、紙ヤスリをかけて底や仕切り板にペンキを塗った。そして何とか見られるようになりました。
New V-Berth

 こちらが手をつける前のひどい状態のV-Berth。
Before


そして、大事な飲料水タンクのパイプも新しく取りかえた。これが、またひと苦労。古いパイプと同じサイズのパイプを買ってきたのに、輪の内側が1ミリくらい小さい。硬いパイプなのでタンクの取り付け口にはまらない。しょうがないのでヒートガンで熱を加えて何とか柔らかくして押し込んだ。
パイプ取り付け中のボブ。


New Water Pipe

左の白いパイプが古い方。見かけは悪く無かったけど、取り付け口が少し痛んでいた。右側の黒い排水パイプと減圧用のエアパイプは交換する必要なし。
Before

これで寝室の作業が終わりだと良かったのですが、この後は天井の修復が待っていました。(つづく)

Thursday, October 11, 2012

アパートからホテルへ引っ越し

今回はPoawer Boatsのアパートを3週間予約してあった。3週間で船に移り住めるかどうか怪しかったが、予想通りまだ船への引っ越しは無理だ。1週間が過ぎる頃に延長しようとしたら、もう予約が一杯で空室が無いとの事。この季節はハリケーンシーズンが終わりに近づき、シャガラマズのボートヤードやマリーナに置いてあった船の整備に戻って来る人が多いので、ある程度は予測していたが。

そこで、愛艇を置いてあるPeak Yacht Serviceのホテルに聞いたら、こちらは部屋があるとの事。取り敢えず3日間予約し、昨日こちらに移ってきた。同じヤード内なので、船との往復は便利ではあるものの、キッチンが付いていないのが難。ホテルのマネジャーも、経営者にせめて冷蔵庫だけでも入れてと頼んでいるらしいが、願いは聞き入れられていない。それで、飲み物用にアイスボックスを買おうと思い、Peakのマリンショップに行ってみた。が、思ったより値段が高い。どうせ短い間しか使わないのだから、つい最近まで仕事をしていた同じヤード内にあるチャーターボートからアイスボックスを借りる事を思いついた。ちょっと大きいが、大は小を兼ねるで良しとしよう。しかし、料理ができないというのは不便である。コーヒーセットだけは付いているものの、せめて、簡単な食事ができるお皿や鍋や卓上コンロがあればいいのになぁ。かくなる上は、早く愛艇に移る事だが、しかしまだ道は遠い。多分、ホテルも延長する羽目になるであろう。













Wednesday, October 10, 2012

前屈み

上架中の愛艇は、外から見たら普通だが、船内に入ると船首が少し前屈みになっている。これだと雨が降ったり、デッキを洗ったりした後の水はけがあまり良く無い。日中の船内での作業が暑すぎて効率が良く無いので、数日前にキャビン入り口に陸地用のエアコンを取り付けた。今までの作業は出入りが多すぎて入り口にセットすると邪魔だったが、やっとその作業もはかどり、エアコンを使える段階まできた。主に船内の片付けやペンキ塗りなので、なかなか快適。ただ、前屈みになった船に前方に傾いて設置されたエアコンの冷却水がうまく流れない。

船を移動させるトレーラーグループはスケジュールが詰まっていて忙しいのは分かっていたが、ここはひとつ彼らにお願いするしかない。運転手のマイケルに話したら、最後の船の作業が終わったら、その後で今日中にやるよと言ってくれた。そして、言葉通り3時半頃にはやってきてくれた。船首が30センチくらい高くなるようにとお願いすると、30センチも?と言った。それでも、一旦船を釣り上げて支えも高くし、船底に適当な大きさの木のブロックを差し込んでくれた。キャプテンにどんな具合か船に上がって確かめてと言うので、ボブが梯子を上って行った。その後を私も着いて行き中をチェック。少しだけ高過ぎるかなぁと思ったけれど、低いよりはずっと良い。念のため水を流して排水もチェック。上出来です!急なお願いにも関わらず、ささっとやってくれた皆さんにも感謝です。でも、こうやっていつも予定外の作業が入り、整備はなかなか思うようには進まないのです。

コンパニオンウェイにセットしたエアコン。陸でしか使えない。



狭い隙間にトレーラーを入れて高さを調節してくれました。



これで前方が高くなりました。

先日、車の窓ガラスを壊された隣のコッカエルパニョール犬も様子見です。